日本語と英語の説明書があると、英語の方を読んでいて人にビックリされることがあります。日本語を読むのが苦手なので自然とそんな癖がつきました(英語の勉強のためではない)。今振り返ってみると、幼少期にディスレクシア(読み書き障害)だったのでは?と感じています。
医師の診断を受けたことがないので確かではないのですが、小学校入学まで読み書き能力0%、小学校高学年でも「め」と「ぬ」、「せ」と「サ」など類似する言語の区別がつかなかったので苦労しました。
ディスレクシア(読み書き障害)とは
ディスレクシア(Dyslexia)は、学習障害(LD)の一種で、知的能力及び一般的な理解能力などに特に異常がないにもかかわらず、文字の読み書き学習に著しい困難を抱える障害である。(中略)ディスレクシアは学習障害の中で最も多い障害であり、世界すべての地域で確認され、人口の3-7%ほどに見られるが、それがハンデとなっているのは20%程度である。(ウィキペディアより)
人口の3-7%って、結構多くないですか?!
私は、40人のクラスで最も音読ができなかったし、小学校時代に自分より音読できない人に会ったことがなかったので、深刻度にばらつきがありそうです。
音読嫌だったな~。全体的に小声でボソボソ読んでごまかして怒られたな~。
幼少期の読み書き能力
小学校1年生
- 読み書きが全くできない状態で小学校入学
~小学校6年生
- 類似するひらがな・かたかなの認識ができない
- 文字を左右逆さまに書くことがある(逆さ文字)
- 音読ができない
- 小学校で習う漢字は3割程度の習得度
- 難しい漢字、例えば「謙」と「譲」は区別がつかないし、黒く塗りつぶされた何かという認識
- 「文字を間違えてる」と指摘されることは沢山あるが、間違えている箇所の認識ができないため何を指摘されているかが分からない
中学校1年生
「謙譲」をじっくり眺めていると、「謙」と「譲」に違いがあることがわかってきた!認識能力アップ!
中学1年で英語に出会う
英語は、アルファベットのみで構成されているので日本語と比較するととてもシンプルです。
英語
- そもそもシンプルな言語
- テストに出る文章が簡単(国語や社会と比較して)
- 全員0から学び始める
国語や社会などの日本語
- 漢字含め複雑な言語
- テストに出る文章が中学レベルで(私にとっては)難しい
- 他の生徒から大きなハンデあり
読み書きに関しては、私は母国語がないような状態です。
英語にしますか?日本語にしますか?と聞かれれば絶対に英語を選びたい!!
というわけで、英語がとても得意になりました。でも、好きなわけではない。
英語以外の教科はそもそも問題文を読んで理解することさえ困難なので、すべての教科で同じ努力をしたら英語がぐんと伸びる感じです。(英語の問題は、設問の日本語が理解できなくてもだいたい解ける)
英語が読み書き障害の補助になった(超個人的感想)
私はラッキーなことに、読み書き障害が成長と共に緩和していきました。
誰にでも当てはまるわけでは決してないのですが、文字認識が少しできるようになった中学から英語を勉強したことでこんな変化がありました。
1.英語が得意になったことで勉強が楽しくなった
そもそも設問を読むのに困難を抱えているので、もちろん小学校の成績は悪かったです。
でも、英語が得意になったことで、自信がつき勉強が好きになりました。
数学・科学は日本語があまり関係ないので得意になったし、他の教科も人並みにできるよう努力しました。
2.英語で大学受験を乗り切る
読むことにとても時間がかかるので、早く解かないといけないような試験(センター試験など)はまず点数がとれません。
大学受験のほぼ全てにセンター試験が絡んでいるのは、読み書き障害の人からしたらひどい仕打ちです。
センター試験の結果は、やはり国語・社会系が解けずに全国の行きたい学部ほぼすべてが綺麗にE判定。
その中で、2校D判定。1校C判定。1校B判定でした。(←36歳になっても覚えている。)
判定がかろうじてよい大学と他の大学の何が違うか調べてみると、英語が二次試験にあり、二次試験の判定割合が高い大学でした。
英語がここでも自分を助けてくれました。
二次試験は、問題文を読むのに時間がかかっても大丈夫なくらい所要時間があるので大丈夫。
大学は行きたい大学で選ぶのではなく、行きたい学部+二次試験に英語がある+二次試験の配分が高いところで選びました。
そして、D判定だった大学に合格しました!やった~!!
3.日本語・英語の両方の表記がある時に英語を参考にできる。
日本語を認識する時、言語以外に色やイメージを使って認識しています。それにプラスして英語表記も使って補完しながら読めるとさらに便利。また、日本語の文章が難しい場合は英語の方が読める場合も。(駅や地図、美術館の展示説明、説明書など)
他人が読み書き障害の人に英語学習を強要しちゃだめ
すべての読み書き障害の人に英語の勉強を推奨していいわけでは全くないです。文字の認識がまだ上手くいってなかったら、この下の写真読んで↓っていきなり渡されたみたいになります。絶対に読めません。
私はたまたま読み書き障害が緩和するタイミングで、英語を頑張ってみたら、他の人より得意になれて自信になった(今まで人よりできたことがなかった)、後々他の弱点を補完するツールとして使えたというだけです。
でも、英語を勉強してよかったと思っています(まだ道半ば)。
少なくとも英語ができたら、日本語が理解できなくても電車は乗れます(笑)
文字認識が英語の勉強ができるレベルにあるかは本人にしか分かりません。
特に子供が読み書き障害で、親御さんが正常な場合は、絶対、勉強を強要しないでほしい。
本人が、「日本語は読めないけど、英語って少し簡単かも。」と思えるならやってみるといいよというお話でした。
子供が読み書き障害の場合・対策
英語学習は、本人がやりたかったらやるということで、もし親御さんでお子さんの読み書き障害のために何かしたいなら専用のトレーニングがあり、Amazonでも簡単に本が買えます。
最後に-〇〇障害って名前がついている=沢山研究されてるってこと
〇〇障害だからってがっかりする必要なくて、〇〇障害って名前がついてるってことは沢山研究されて、対処法があるってことなんです。
Amazonで〇〇障害で検索したり、大きい本屋にいったら本が沢山売ってる。
私は人より長く文字が読めなかったから、本が読めるってすごくありがたいことだって実感しています。(24歳くらいから自主的に本を読めるようになった)
あと、学習障害(LD)の人で生きづらさがある人は、ADHD・アスペルガー症候群・自閉症スペクトラムについて理解したり、困難を減らしていく方法を学んで自分に応用するのも役に立つことがあります←私の個人的な感想。深刻度に差はあるけれど併発していることも多いみたいです。
常識を押し付けられてしんどい人、生きづらい人は、もしかしたら人と違う脳の使い方をしていることが多いのかなって私は思っています。
人と違っていいし、自由に生きたらいいよね。
今は、文字が読めなくても本を音声で読み上げてくれるAudible(オーディブル)もある。すごい時代だよね。本当によかったと思ったら泣けてきました(笑)おわり